COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の感染者数や死亡者数についての情報がネットに溢れていますが、Diamond onlineの記事「COVID-19にBCGは「有効」なのか? 東北大・大隅教授が緊急解説」が興味深い。内容は「COVID-19による人口当たりの死亡者数(死亡率)が少ない中国、韓国、日本はBCG接種率が高く(日本は98%)、死亡者数が多い米国、スペイン、イタリア、フランスはBCG接種が義務付けられていないことから、BCG接種はCOVID-19感染防止に有効かもしれない(結論は未だ出ていない)」というもの。
記事にある、死亡率(人口100万人に対する死亡者数の割合)の推移を表したグラフ(縦軸は対数目盛、札幌医科大学フロンティア医学研究所の有志が作成)右側に国名が書かれているものの小さくて読みにくいので直近の死亡率が高い順に記すと、スペイン、イタリア、フランス、英語、米国、ドイツ、カナダ、世界平均、トルコ、韓国、中国、日本。別記事によれば、4月11日時点での死亡率上位3か国は人口100万人あたりスペインが338.8人、イタリアが311.7人、フランスは202.1人。米国は56.7人、日本は0.69人だそうです。
さて、ここが重要だと思うのですが、国によっては死亡者数を少なめに報告するところもあるだろうし、自宅で亡くなった高齢者の場合はわざわざPCR検査をしないだろうからCOVID-19による死亡者にはカウントされないだろうから、結果として死亡者数を正確には把握できず、死亡率の数字は実態を表さないだろうということ。
それに関連して、毎年繰り返されるインフルエンザによる死亡者数の実態を知るためにWHO(世界保健機構)が推奨するのが「超過死亡(excess death あるいは excess mortality)」という概念で(それにしても超過死亡とは変な翻訳ですな)、インフルエンザによる直接的死亡者数に肺炎他による死者の中の一定割合をインフルエンザによる間接的死亡者数として加えて総数を推計するということのようです。厚労省HPには次のように書かれています。
『例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214人(2001年)〜1818人(2005年)です。また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25〜50万人、日本で約1万人と推計されています』
COVID-19に関する「超過死亡」についても専門家の調査研究を踏まえていずれ公表されるでしょうが、それを早く見てみたいものです。
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