本を読まなくなって久しいですが、アメイジア超大陸についてネットで調べていたら、海洋開発研究機構の吉田昌樹博士が本を書いていることを知り、取り寄せたのがこの「地球はどうしてできたのか」。全250頁に含まれる情報は広く深く、とても素人が理解できるレベルではありませんでしたが、記憶に残ったことは次の2点でした。
1.マントルとマグマ
内核(固体の鉄など)と外核(液体の鉄など)の外側の厚さ2800kmほどが岩石で
できたマントル。核と地表との温度差2500〜3500℃によってマントルは年間数cm
から数10cmの速度で(プレートと同じか速く)熱対流している。
マントルを構成する岩石が融解してマグマが生成されるには、圧力が変わらずに
温度が上昇するか、温度が変わらずに圧力が減少するか(減圧融解)のいずれか。
後者の例として、(太平洋プレートの中央に位置する)ハワイ諸島は、地表近く
まで上がってきたマントルが減圧され融解してできたマグマが噴出して形成され
続けている(のだろうか)。
マグマ生成に水が関与しているという研究はあるものの完全には解明されていない。
海洋プレートが他のプレートの下に沈み込む際に大量の海水を取り込み、それが
一定の深さに到達すると高温と高圧により水を放出し始めることで、融解開始
温度が低下して周囲の岩石がマグマとなるようだ。
日本列島に存在する火山の多くは、列島東側から沈み込むいくつかのプレートが
引きずり込んだ海水の影響で作られたマグマが噴出する場所であると考えられる。
2.コンピュータ・シミュレーション
吉田博士の専門の一つは「マントル対流のコンピュータ・シミュレーション」で、
本書の第7章「シミュレーションが大陸移動とマントル対流の謎を解き明かす」に
シミュレーションに使われる様々なモデルや方程式が説明されています。
小生としては詳細を理解できませんが、2億5千万年後に超大陸アメイジアができ
あがる様子を描いたシミュレーション結果の映像には驚くばかりです。
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