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経度への挑戦

緯度(緯は織物の横糸のこと)は北極星を見上げる角度と等しいことなどから知ることができますが、経度の方は簡単ではないようで、デーヴァ・ソベルさんの「経度への挑戦」は、経度を知る上で必要となる正確な時計(クロノメータ)を作り上げた英国人大工ジョン・ハリソンの物語。

経度は太陽南中時刻(日時計の影が一番短くなる時刻)を異なる2点で観測し、その時間差1時間が経度差15度として求められるので、船がいる場所での時刻に加えて基準となる場所(例えば経度が分かっている出港地)での時刻を知る必要がありますが、振子時計の場合、船上の揺れ、気温や気圧の変化、緯度と共に変化する重力などの影響で動きが不安定になり、基準となる場所で合わせた時刻は航海中に大きく変化してしまうという問題がありました。

1714年に定められた経度法に盛られた、正確に経度を求める方法に与えられる2万ポンドの賞金を目指し、ジョンが11歳年下の弟ジェームズ、長男のウィリアムと共にH-1(1735年完成、重さ34kg)からH-4(1759年完成、直径13cm弱の円形、重さ1.4kg)、更にはH-5(1770年完成)まで5台のクロノメータを創り出すことになるのですが、それを妨害する輩もいて、ようやく賞金を得た1773年にはジョン・ハリソンは80歳。将に「時計作りに命を捧げた殉教者」の物語です。

英国を訪れる機会があれば、ロンドン郊外グリニッジの国立海事博物館に展示されているH-1からH-4(海事博物館の学芸員たちは敬意をこめてこれらの時計を「ザ・ハリソンズ」と呼ぶそうな)、ロンドンのギルドホールにある時計博物館に展示されているH-5と、グリニッジ天文台の屋根に設置された報時球(タイム・ボール。報時球が落ちるのを合図に時計を合わせたそうで、今でも13時に落とされるそうな)は是非見てみたいですね。

経度への挑戦

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| すうさん | 08:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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